2023ラーメン新時代『めんとスープ Ando Noodle Gastronomic』
オマール香るガストロノミー・ラボ
麺で堪能するフュメ・ド・ポワソン
福岡を代表するフランス料理店のひとつ「La Maison de la Nature Goh」のスーシェフとしてフランス料理を究めた安藤寛さん。
新たな挑戦として早良区野芥にオープンしたのは 「麺」と「スープ」の店だ。
鶏や牛、魚からとる「フォン(出汁)」や「ブイヨン(肉と香味野菜からとるスープのベースとなるダシ)」など、フランス料理で培ったスープをとる技術を駆使した料理を提供したい、そして次世代に継承したいと思い、この店を開きました」と安藤さん。
「ラーメン屋としてスタートし、「あてのコース」もお陰さまで好評です。お客さまとのコミュニケーションの中から生まれるスタイル、安藤寛という人間が表現するものがどういう方向に行くのか。お客さまの嬉しい反応をいただき、楽しみながら探っています」。
仕込みに始まり、調理とサービス、食べ方の提案など、客とコミュニケーションを取れる6席というキャパシティ。そして地下鉄「野芥」駅から徒歩12分という特別な場所は、期待値マックスの客を迎えるというハードルの高さも同時に存在する。
「料理人としてのスタンスや未来へのビジョンも考えつつ。ビジネス一辺倒でもダメだし、チャリティでは続かないので、そのパランスも手探りですね。今年は何を目指し、お客さまにどう楽しんでもらえるか。 料理は人生を表現することと同じなので、一般的ではないかもしれないですが、料理で表現し、来て良かったと思っていただきたいですね」。
シェフの料理を楽しみたい勢は
あてのコースで美食三味
要予約、時に貸切状態にもなる 「あてのコース」は、ラボ感を醸し出すステンレスのテーブルに、伊万里焼や作家モノなどこだわりの器に美しく盛りつけられた料理をひとつずつ提供。
その度に驚きと会話が生まれ、自然とコミュニケーションが活発になる大人の楽しみの場。「自分だったらどう楽しむか」を基準に安藤さんがセレクトしたちょっといいワインも楽しめる。とは言え、しゃちほこばる必要はまったくない。
「僕はソムリエの資格をもっているわけではないので、楽しみ方のひとつの提案と思っていただけたら。日本酒を合わせても面白いし、色々試す楽しみを味わって」と安藤さん。
一皿ごとのベアリングは、コース 料理と同程度の値段が目安だけれどその時のラインナップ次第でも変わるそう。
例えば8500円のコースで登場するフォアグラのソテーは、ガストリックソースをかけてトロリと濃厚な旨味を引き出し、フォアグラの下には酸酵白菜を敷いてほのかな酸味でさっぱりとした後味に。
ソースの酸と酸酵の酸を掛け合わせた美食体験もできるのだ。シェフと親密な距離感でできたての料理を楽しみ、キッチンから聞こえる調理の音、香り、会話に酔えるのだからワインを楽しまないのはもったいない!
2月には新たなメニューも登場子定とのことなので、インスタグラムをフォローして最新情報をゲットしよう。
皿からラーメンの器にフタがついているのも、開けた瞬間の香りを楽しんでほしいから。さらに1杯で味変しながら楽しめる工夫など、命のスープを五感で味わってほしいという 工夫が細部にまで行き渡る。安藤さんの命のスープをじっくり味わって。
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掲載の内容は取材時のものです。取材日と記事公開日は異なる場合があり、メニューや価格、営業時間、定休日など取材時と異なる場合がありますので、事前に公式HPやお問い合わせにてご確認をお願いします。
めんとスープ Ando Noodle Gastronomic
【所】福岡市早良区野芥3-14-17 チェリーハウス101
【☎】092-863-1755
【営】12:00~OS14:30/18:00~ OS20:30(日曜~OS14:30)
【休】木曜
【席】6席
【P】なし
【カード】不可
【Instagram】@mentosoupe