老舗ショップでニッチな商品に触れる『RALLY GRASS』

2023年07月21日 公開

山の魅力を発信し続け47年

アパレルショップや飲食店が立ち並び、昼夜問わず多くの若者で賑わう、中央区大名。そこで’76年に創業した『ラリーグラス』は、福岡アウトドアショップの草分け的存在だ。「ここ数年のキャンプ人気から、アウトドアグッズにはデザイン性と機能性を兼ね備えたものが一気に増えました」と教えてくれたのは、代表の浦周平さん。4年前、創業者であり現会長の父・一美さんより店を引き継いだ矢先に巻き起こった新型コロナウイルスの流行。それに伴い自然志向の人々が増え、アウトドア用品の需要が高まった。「コロナ以後、特に女性のお客さんが増えました。アウトドアだけでなく家庭でも、インテリアや調理器具として利用できる商品は需要が高いです」と話す。取材時にも若いカップルから年配のグループ、学生までが次々と訪れ、その客層の広さに驚かされた。

「信頼と技術を売る店」がモットーの『ラリーグラス』は、スタッフ全員が大の山好きで、月に一度、初心者～中級者に向けた登山イベントを開催。参加者とともに近郊の山へ足を運び、山行のイロハや登山用品の使い方を実践してレクチャーする。「グッズの販売はもちろんのこと、山や自然の楽しさを現場で伝えることも、私たちの役割だと思っています」と周平さん。御歳67歳の一美さんも未だ現役で、毎年春には福岡市から委託を受け「初心者登山教室」の講師として山へ出向いている。20年以上前から講師を続けているそうで、一美さんをはじめ『ラリーグラス』のメンバーに導かれて山の虜となった人は数知れない。周平さんご自身はというと、高校時代スキーにどっぷりハマり、北海道の大学に進学。現在最も熱を注いでいるのは、”テレマークスキー”（かかとが固定されていないスキー）とのことで、「誰も踏んでいない新雪の上を滑り抜けるのが、最高に気持ち良いんです」と目を輝かせながら魅力を語ってくれた。

店内にはそんな山好きのスタッフが「おっ」とときめいた個性ある商品が並び、アウトドア好きにはたまらないセレクト。またキャンプ用品のフロアには、誰もが知るような、いわゆる大手メーカーの商品は少なく、国内外の中小メーカーから実用性に富んだニッチな商品を集めている。どれも見た目以上の機能性を持つハイセンスなものばかり。持っていると誰かに自慢したくなる、そんなとっておきの一品を探しに、ぜひ足を運んでみて。

■周平さんのおすすめアイテム4選■
①〈5050WORKSHOP〉2WAY STAND（￥4,180）
ジョイントを好きな高さに調節してテーブルに挟んだり、ペグを地面に打ち込んで固定。フックにランタンやその他ギアを吊るして、さまざまなシーンで活用できる。②〈Hyperlite Mountain Gear〉THE SOUTHWESTS 2400（￥53,900）
耐久性、防水性を備えた生地で、ライトながら背負い心地も抜群。軽やかに登山を楽しみたいなら、軽量なバックを（40L/872g）。

③〈JHQ〉鉄板マルチグリドル（￥9,130）
驚くほどに軽くサビや傷にも強い。アウトドアにはもちろん家での調理にも役立つ優れモノ（33ｃｍ）。

④〈ばばちゃんの店〉TRAIL NUTS（￥650）
奄美諸島の特産品「アーモンド黒糖」は一粒でタンパク質やミネラル、鉄分を補給でき、山登り途中の小腹を満たす「行動食」にピッタリ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

掲載の内容は取材時のものです。取材日と記事公開日は異なる場合があり、メニューや価格、営業時間、定休日など取材時と異なる場合がありますので、事前に公式HPやお問い合わせにてご確認をお願いします。