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【神社特集|太宰府天満宮】124年ぶりの『御本殿』大改修に伴い建設された3年間限定の貴重な『仮殿』に参拝しよう。

令和のトップクリエイターが設計した今しか参拝できない貴重な『仮殿』のほか
『神幸式大祭』や『特別受験合格祈願大祭』など
秋の太宰府天満宮は見どころいっぱい!

 

学問・文化芸術・厄除けの神様として知られる太宰府天満宮は、『天神さま』と呼ばれ親しまれる菅原道真公が永久に鎮まる墓所の上に建立された、日本で唯一の『菅聖庿(かんせいびょう)』。全国におよそ一万社あるとされる天満宮の総本宮で、年間約一千万人の参拝者が訪れる聖地である。

 

平安時代の康和3年(1101)から連綿と続けられてきた『神幸式大祭』は天満宮で最も大切なお祭り

 

四季を通じてさまざまな神事が行われるなか、同宮にとって最も重要な神事『神幸式大祭』が、9月21日(木)〜25日(月)に斎行される。福岡県の無形民俗文化財にも指定されているこの神事は、道真公の御神霊(おみたま)をお慰めし、氏子崇敬者の安寧と五穀豊穣を祈る秋祭り。秋分の日の前日の夜に、道真公の御神霊が御神輿に遷される『お下りの儀』にはじまり、装束を身に着けた神職や氏子が、生前の道真公の住まい『榎社』に向けて行列をなす『御神幸』や、翌日ふたたび天満宮へと遷される『お上りの儀』など、その厳粛で華やかな様子は、まるで絵巻物のよう。道中では、平安時代から伝わる『倭舞(やまとまい)』や、『竹の曲』が奉納されるなど、文化芸術を愛した、道真公にふさわしい祭事となっている。さらに10月1日(日)〜31日(火)は、元慶元年(877)10月18日に道真公が33歳の若さで学者としての最高位である文章博士(もんじょうはかせ)になられたことにあやかり、『特別受験合格祈願大祭』が行われる。期間中に祈願を受けた方には、特別なお札やお守り、絵馬や掛け衿が授与されるとあって、毎年全国から多くの受験生が参拝に訪れるという。

 

『特別受験合格祈願大祭』(10月1日~31日)期間限定の特別な授与品(初穂料8000円~)

 

楼門には合格への願いを込め登龍門伝説のねぶたが期間限定で登場

 

そのような同宮では現在、124年ぶりに重要文化財である本殿の大改修が行われている。約3年の改修期間中に参拝所となるのは、本殿の前に建設された『仮殿』。まるで境内に森が出現したかのような、斬新な『仮殿』を設計したのは、日本を代表する建築家・藤本壮介氏。同宮に伝わる『飛梅伝説』から着想を得て、円形の屋根の上には、梅や桜、紅葉や樟、樫、槇などが植えられ、60種類ほどの植物が、四季折々に表情を変え、参拝者を出迎える。『仮殿』のために仕立てられた御帳や几帳は、パリコレなどにも参加する新進気鋭のファッションブランドMame Kurogouchiが担当。いずれも伝統を受け継ぎつつ、未来へつながる革新的なデザインだ。

 

御祭神 菅原道真公(天神さま)に御縁の深い 「25」という数字にちなみ、25年ごとに『式年大祭』を斎行している太宰府天満宮。道真公が薨去(こうきょ)されて1125年の大きな節目に行われる、令和9(2027)年の『式年大祭』に向けた本殿改修中の今だけ参拝することができる『仮殿』は必見

 

境内にはアート作品が10カ所設置されており、『境内美術館』としてアートを体験できる
ライアン・ガンダー「本当にキラキラするけれど何の意味もないもの」
©Ryan Gander, Courtesy of TARO NASU, Photo by Yasushi Ichikawa

 

創建から1100年以上もの間、それぞれの時代で、最先端の文化芸術を発信してきた同宮。「何か新しいことに取り組む際は、常に時代の先端を見据えておられた天神さまに喜んでいただけるかどうかが大切な判断基準になっています」と語るのは、権禰宜・高山さん。この度の『仮殿』建設も、「天神さまに相応しいお住まいを」と考えられたものだそう。これまで、国内外のアーティストを招致したアートプログラムや、『宝物殿』でのエキシビション、『境内美術館』などのアート活動に力を入れてきたのも「もし道真公が現代に生きていらっしゃったら」と、その役割を体現しようと考えているから。

〝変わらないために変わり続ける〞をテーマに、過去・現在・未来をつなぐ、太宰府天満宮―。

 

朱塗りで風格のある入母屋造りの楼門。太鼓橋側から見ると屋根が2層、本殿側から見ると1層という珍しい形。設計は近代神社建築の重鎮・安藤時蔵によるもの。楼門内両側には天神さまを守る随神の姿もみられる

 

年間で11色と季節ごとに色が変わる『おみくじ』は、日本の伝統と先端技術を融合させた「新しい日本の様式への試み」として『新日本様式』100選にも選ばれた

本殿の改修完了は、2026年頃を予定。3年間の期間限定となる貴重な『仮殿』を参拝することができる、またとない機会に、訪れてみてはいかがだろうか。

掲載の内容は取材時のものです。取材日と記事公開日は異なる場合があり、メニューや価格、営業時間、定休日など取材時と異なる場合がありますので、事前に公式HPやお問い合わせにてご確認をお願いします。

太宰府天満宮
住所 太宰府市宰府4-7-1
電話 092-922-8225
時間 参拝自由(社務所9:00~17:00)
アクセス 西鉄太宰府線・太宰府駅 徒歩5分
https://www.dazaifutenmangu.or.jp/

 

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