トップに
戻る

【フクオカ・メイド Vol.2】シューズ製造業者・ムーンスター

【連載企画】フクオカ・メイド vol.2

フクオカ・メイドのモノに注目し、その現場を訪ねる企画。今回は、’23年10月で創業150周年を迎える老舗靴メーカー『ムーンスター』の工場へ。ゴムの町・久留米で生まれるハイクオリティな靴は、そのほとんどが職人の手によって作られていることを知りました。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「いい靴とはなんだろう」そんな思いを抱きながら向かった工場で目にしたのは、妥協を許さない“精品主義”のもと、技術と志を受け継いできた職人たちの姿でした。伝統の製法で作られる、堅牢で履きやすい『ムーンスター』の靴は、福岡県久留米市で作られます。

 

上から見た久留米工場の一部
久留米工場では100名を超える職人が靴づくりを行なう

 

『ムーンスター』の歴史は、1873年に倉田雲平が立ち上げた『つちやたび店』から始まります。日本初となるドイツ製ミシンの導入で足袋の大量生産に成功し、1920年代に入るとアメリカ製キャンバスシューズから着想を得て「地下足袋」を制作。今の靴づくりへと続く「ヴァルカナイズ製法」は、この時代で培われたものです。

「ラスト」と呼ばれる型に合わせて成形をする

組み立てられた靴を最後に「窯入れ」し、約一時間熱と圧力を加えることで、しなやかで丈夫なゴムを作り上げる「ヴァルカナイズ製法」。工程のほとんどは職人による手作業で、国内でも採用している工場は僅かだといいます。

「窯入れ」を行なう窯は「加硫缶」と呼ばれ、国内にあるのは3か所のみ

 

「ソール作りはゴムの配合・加工から行ないます。靴の用途に合わせて配合比率や熱の入れ方を変えることで、削れたりはがれたりしにくいソールができるんです」。そう教えてくれたのは、ライフスタイル企画部の江藤さんです。

ライフスタイル企画部・江藤正剛さん
天然ゴムと合成ゴムを配合した生のゴムを練りこむ作業

現在、日常で履くことを想定し作られた“ライフスタイルシリーズ”は、全6ラインを展開。定番『GYM CLASSIC』をはじめ、全天候対応型シューズ『ALWEATHER』や、女性向けの『LITE PRIM』など、おしゃれな上に履きやすく丈夫な靴は国内外問わず、SNSでも話題を呼んでいます。

『GYM CLASSIC』(1万1000円)
『ALWEATHER』(1万7600円)
『LITE PRIM』(8250円)

 

「上履きや介護用、厨房用など、多用途な靴の製造で培ってきた技術は、全商品へ活かされています。国産のラインやヴァルカナイズだけでなく、全工場と製法に共通しているのは“履く人の身になって作る”という根底の思いです」。長年積み重ねきた技術と理念により作られた “いい靴”こそ、日常を快適に過ごすためのマストアイテムかもしれません。

 

子ども靴には、工場の三角屋根をモチーフにしたマークが

 

 

 

□□□□■□□□□SHOP DATA□□□□□□□□□■

ライフスタイルシリーズを取り扱う旗艦店
『ALSO MOONSTAR』(オルソー ムーンスター)

住:福岡市中央区薬院3-11-2
☏:092-401-0781
営:11:00~20:00
休:月曜
カード/可、QRコード決済可
P:なし

SNS運用代行サービス