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GROWING FUKUOKA#1|株式会社ハイタイド「グローバルな文具メーカーへ」

今や、世界が恋をする福岡発『HIGHTIDE』の文具
懐かしくて、新しい。とんがっているようで、やわらかい。
絶妙なデザインのアイテムが30周年の節目に輝きが増す

 

 
Profile
代表取締役社長 竹野潤介(たけのじゅんすけ)
1979年大阪市出身。創業者の芝崎公郎氏の後を継ぎ2015年に『HIGHTIDE』代表取締役社長に就任。現在約1,500の卸先を持ち、世界40カ国で販売する。
 
|沿革|
1994年 ㈱ハイタイド設立
2004年 オンラインストア開設
2015年 代表交代
2017年 HIGHTIDE STORE(福岡県・中央区)オープン
    HIGHTIDE USA INC.設立
2018年 HIGHTIDE STORE DTLA(アメリカ・ロサンゼルス)オープン
2020年 HIGHTIDE STORE MIYASHITA PARK(東京都・渋谷区)オープン
    HIGHTIDE STORE FUKUOKA AIRPORT(福岡県・博多区)オープン
2021年 CORNERSHOP(アメリカ・ブルックリン)オープン
2023年 活版印刷業『文林堂』と業務提携
    HIGHTIDE STORE BUNRINDO(福岡県・城南区)オープン
 
 「お気に入りの文具がいつも机の片隅にあって、“見て”“触って”“書いて”、そして“伝える”喜び。そういう、日常にそっと彩りを添える名脇役のような存在って“決して”なくならないと思います」。特にこの人が語る言葉には、いち文具ファンとして皿が割れるぐらい強く膝を打つ。そう! どんなに時代が移り変わろうと、文具、雑貨、趣味のギアも含め、好きな“モノ”の価値は普遍的である。側に置いておく、あの“ほくそ笑む”感じといったら!むしろ、とてつもなく早い激流の今だからこそ、文具においても“古き良き”がより愛おしく、心に刺さるのかもしれない。

 今年創業30周年を迎えた福岡発の文具メーカー『HIGHTIDE』の代表・竹野潤介さん。同社の作り出してきた文具から始まる“世界観”はとても遊び心に満ちたものだ。会社のルーツは1994年。海の“満ち潮”を意味する『HIGHTIDE』を屋号に掲げ、手帳の企画・販売からスタートした。「創業者は芝崎公郎。かっこいい、おもしろいと感じるカルチャーや気分を、手帳やステーショナリーといったモノづくりを通じて世のお客さまに伝えて、満たしたいという思いが原点にあります。私自身は関西出身で、文具とは関係のない企業に勤めていたのですが、HIGHTIDE草創期の手帳を父の会社が製造していたことをきっかけに経営を引き継ぐ話をいただきました。当時のHIGHTIDEの商品、世界観に一気に魅了され、可能性を感じて前向きに。また、それまでゆかりのなかった九州・福岡からチャレンジするということも、自身の中で新しいことが始まるワクワク感がありましたね」と振り返る竹野さん。さらに付け加えて、「2015年、私が芝崎からバトンタッチをうける際に糸島にて2人で話したことを覚えています。お互い少ない言葉の中でも、何かがピタリとはまった感じがしました。芝崎は今も昔も『紆余曲折があっても最終的には“HIGHTIDEらしく落ち着く”』とよく言っているのですが、僕自身“HIGHTIDEらしい生きた空気感”を感じたのはその時が最初だったかもしれません」。
 

 
 独特な空間で文具を体験できる複数の実店舗のオープン、ジャンルを超えた他ブランドとのコラボレーション、老舗活版印刷所との業務提携など、竹野さんの新しい取り組みは枚挙にいとまがないが、最たるは海外への進出だ。2018年、世界的注目を集める米・ロサンゼルスの複合施設『ROW DTLA』に出店、続く2021年にはN.Y.ブルックリンにも直営店を構えた。現在、卸先も含めて世界約40カ国で販売している。「私たちは10以上のブランドを持っています。各国で売れ筋というのはありますが、共通して高い支持を得ているのが『penco』。1本のボールペンから始まった総合的なステーショナリーブランドです」。このpencoは実際に使っ
たことのある人も多いだろう。幅広い年齢層、ユニセックスに愛されることが『HIGHTIDE』の大きな特徴であるが、さらに“国籍を問わず”という強みも加わることなった。「プレゼント用、自分へのご褒美と、文具は世界共通で間口の広いもの。ただし、店頭にずらりと並んでいる鉛筆やボールペンを“もう1本”買っていただくということが本当に難しいのも万国共通です。だからこそ、商品のデザインだけでなく売り場全体で“世界観”を作り上げることが大切」と竹野さん。
 

 
 最後に30周年の取り組みと今後について聞いた。「引き続き世界市場を取りに行く、そして国内にも力を入れます。具体的なNEWSとしては2024年秋に初の北海道・札幌に直営店をオープン予定。まだ企画中ですが
30周年イベントも系列全店を通じて開催したいですね。何より、お客様に感謝を伝えることができたらなと思っています」。

 創業から30年、スマホ時代へと突入した後も業績を伸ばし続けている『HIGHTIDE』。これこそが皆、ただの道具でなく、相棒として愛でたい文具を求めていることの証明だ。我らが誇る福岡の企業として今後も応援したい。
 
 
|COMPANY|
株式会社ハイタイド
https://www.hightide.co.jp/
@hightide_japan

【福岡本社】
福岡市中央区白金1-8-28
TEL.092-533-3335

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【大阪オフィス】
大阪府大阪市中央区東心斎橋1-4-1
オリエンタル東心斎橋ビル701(6階)
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|SHOP|
HIGHTIDE STORE
FUKUOKA ハイタイドストア 福岡

福岡市中央区白金1-8-28
092-533-0338
11:00~19:00
不定
@hightide_store
 
〈※こちらの記事は「シティ情報Fukuoka」2024年7月号より転載しています〉

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