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Fuku Spo – 福岡ソフトバンクホークス /石川 柊太

石川 柊太(Ishikawa Syuta)
投手・背番号29

刺激ある自主トレ。 選手仲間との会話が 意識を高めてくれた。

シーズンに入る前、個人的に「新人王」と「30試合登板」という目標を立てていました。自分の中で刺激になったのは、キャンプ前に千賀(滉大投手)たちと行った自主トレですね。選手目線での話にはコーチからのアドバイスとはまた違った視点があるんです。千賀は特に毒舌なんで(笑)、意見もキビしい。自身で高いハードルを掲げて向上心を持って野球に取り組んでいる。その姿勢が自分にもすごく刺激になっています。

体のケアやトレーニングの方法も変わりました。朝のうちからその日の改善点を明確にして、トレーニングコーチの方と最も適したやり方を考える。そうやって悔いなく登板できるよう準備する力は高まったと思います。

 

チャンスを意識し過ぎない。 平常心が結果につながる。

今年は一軍での登板も増えて、まわりから「チャンスだぞ」という声もいただきます。でも、できるだけそう思わないように心がけています。というのも、自分で「チャンスだ」と意識したら逆に自分を苦しめることになるから。リキみ過ぎ、気合いが入り過ぎで空回りすることが去年の二軍戦でもあったので、常に冷静でいようと肝に銘じています。どんな状況でもこれまで通り、やるべきことをやるだけ。平常心でやれていることが今の結果につながっているのかもしれません。

 

力を最大限に発揮するため、 マウンドでのマインドを どう持つべきか?

どうすればマウンドで自分の力を最大限に出せるか。これまでもマウンドで色々試してきましたが、今シーズンは他の選手の意見も参考にしています。ムネさん(川﨑宗則選手)が早希してくれた、海外の選手のマインドについての話は興味深かったですね。「よく、勝つためには相手に向かっていく姿勢が大切とか言うけれど、そういうのって結局、人それぞれ。ウォーッってなるだけが大事じゃないぞ」と。たとえば、森(唯斗投手)なんかは、雄叫び上げながら投げる。あの打者に向かっていくスタイルが、彼のスタイルだと感じます。逆にデニス(・サファテ投手)は「オレは自分がステイバック(前に行かないようにすること)しか考えていない。自分がいかに冷静に投げるかだけに集中するんだ」と。

そういう話を参考にしながら、僕も自分の調子が良かった時のマインドを見つめ直しているところです。どんな場面も頭は冷静に、フォームだけを意識して投げる。熱くなって相手に飲み込まれたらダメだと言い聞かせています。あと、ピッチャーは奪三振の数でもよく注目されますが、三振の数はひとつの結果にすぎません。投げている最中は感情を捨ててる感じ(笑)。三振に限らず、ひとつの結果に対して一喜一憂することは絶対にありません。 同じ育成出身の 千賀や拓也の活躍は 何よりの嬉しい刺激。

千賀やキャッチャーの拓也(甲斐拓也選手)は同じ育成上がり。彼らがチャンスをつかんで一軍で活躍している姿を間近で見るのは本当に嬉しいし、いい刺激になりますね。 プロの世界はとにかく結果がすべて。育成出身ならなおさらです。だから日々、やるべきことをやるだけ。それでダメならしょうがない。打たれても後悔しないように、一日一日が大事です。

「一軍の選手になると、やっぱり個人の成績が第一なんだろうな~」って、一軍に上がる前は漠然と思っていました。でもぜんぜん違った! ホークスは自分本位な選手が本当にいない。自分のコンディションがどうであっても、まわりの選手に声をかける姿勢は変わらない。勝利に向かって一丸となって戦っているチームだなって、実感しています。

僕がマウンドに上がっている時も、松田(宣浩選手)さんや健太(今宮健太選手)……みんなが叱咤激励してくれます。ムネさんなんて、ピンチの場面でサインを確認していると、後ろの方で踊ってる(笑)。試合後にその理由をきいたら「リラックスさせようと思ってさ~」って(笑)。もう、さすがですよね!

ファンの皆さんにはいつもたくさんの応援をいただいて、本当に感謝しています。期待の声や応援の声は、僕にとっていい意味でのプレッシャー、戦う原動力になっています。

今年の目標は新人王。ハードルは高いし、新人王を意識して登板することはないけれど、新人王に向かっていく、その姿勢が1つ1つの結果につながると思う。新人王を取れるくらいにチームの勝利、そして優勝奪取に貢献できるようがんばります!

 

ふくスポおまけクエスチョン 「よく行くお店、教えてください!」

まだ行ったことないけど近々行ってみたい店は、西新の「博多てんき屋」。ももクロのライブで店長さんと知り会いになったんですよ。ずっとライブのPVが流れているらしくて、これはもう行くしかないと(笑)。ぜひ行って盛り上がりたいです!

※シティ情報Fukuoka 2017年8月号本誌掲載

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