Fuku Spo – 福岡ソフトバンクホークス /甲斐 拓也
甲斐 拓也(Kai Takuya)
捕手・背番号62
年間通して一軍で試合に出場。そして結果を出し チームの勝利に貢献したい。
ペナントレースが始まって3カ月、今頃は交流戦も終わり、ホークスは再びリーグ戦を戦っている頃でしょう。今年は年間を通して一軍の試合にできるだけ多く出場し続けること、そして試合で結果を出すことが個人的な目標でした。キャンプでも一軍で(試合に)出られるだけの技術というのを意識して、スローイングやキャッチングなどあらゆる技術面を強化しました。
バッティングですか?もともと自分は打てるタイプではなかったし、打撃はどちらかというと自分の短所だと感じていたんです。でも、試合に出る以上、打撃面でも結果を求められるのがプロの世界。打順は9番が多いですが、9番にも上位打者につなぐという立派な役目がありますからね。役目を果たせるようバッティング練習もがんばってます。
配球の感覚を磨く方法は、人によって色々ですが、僕はとにかくいろんな方に話を聴くようにしています。工藤監督や達川コーチはもちろん、同じチームのピッチャーにも配球についてどうだったか、自分から積極的に聞くようにしています。試合に出ていない時は、髙谷さんや鶴岡さんのプレーから学ぶことも多いですね。そして試合後には相手選手の映像を見直してプレースタイルを分析する。その積み重ねだと思います。
自分がするべきことを 全力でするという姿勢は、 何軍にいても変わらない。
野球を始めたのは小学1年生から。ずっと内野を守っていて、高校1年生の秋から監督に勧められてキャッチャーをするようになりました。キャッチャーというのは責任あるポジションで、体力的にもメンタル的にも苦しいことがたくさんあるんです。試合に負けたらほぼキャッチャーの責任。そのくらい全てを受け容れる覚悟で臨んでいます。
今年は一軍の試合に出る機会が増えて、幸せな疲労感を感じています。ただ、僕としては一軍だから特別に気合いを入れるとか、そんな感じはないんです。育成枠で入団して、支配下選手登録されて今年が4年目。これまで三軍で3年間、二軍で1年間やってきましたが、何軍にいてもその時に自分がするべきことを全力でやるという姿勢は変わらないし、これからも変えないですね。
厳しい試合状況でも ベンチから応援の声。 ホークスは仲間思いも日本一!
「絆」というテーマで思い出すのは、今年の4月4日、仙台でやった楽天戦ですね。初めて千賀(滉大)と先発バッテリーを組んだんですが、ボコボコに打たれて、早い回に変えられてしまった。完全に僕の責任だし、悔しい試合でした。
それでもベンチからは先輩たちの声がずーっと聞こえてくるんです。ベンチに帰ったら川島(慶三)さんが「全部責任を負うな。お前が日頃頑張ってるのはみんな知ってる。落ち込む必要はないんだぞ。」って言葉をかけてくれて。何ていうのかな、みんなから本当の優しさを感じる。その部分でもホークスは日本一の球団だなと思います。
この試合に負けた後、達川コーチからかけてもらった「心は熱く、頭は冷静に」という言葉も胸に響きました。勝ちたい気持ちを持ち続けるのは大切だけど、頭がカッカなってたら勝てる試合にも勝てない、と。もっともっと精神面も鍛えて、感謝の想いを野球でお返ししていかないとですね!
勝った試合は全部うれしい! 中でも印象深い2つの試合。
今シーズンから、先発でマスクをかぶる機会が増えました。一番うれしかった試合?う~ん、どの試合も勝ったら全部うれしいもんなァ!ただ、自分だけの話をすれば、プロ入り初ホームラン(満塁!)を打てた5月2日のライオンズ戦。すごくうれしい1本でした。
あとは、5月9日のオリックス戦。千賀とバッテリーを組んだ試合ですが、7回表くらいだったかな、2アウト1塁のピンチの時に千賀とちょっと話をして、その後のバッターをきっちりと抑えた場面がありました。2人の狙いどおりに投げ勝てた、印象深い場面です。
おいしい食事で体力チャージ。 パワフルなお店の方にも いつも元気をもらっています!
元気のもとはおいしい食事です!竹下にある「ちゃんこ まる直」は、ちゃんこもウマイけど、とにかく唐揚げがめちゃくちゃウマイ!僕は唐揚げ食べたくて通ってます(笑)。もう一軒は筑紫野にある居酒屋「たぬ久」。ナイターが終わった後によく食べに行くんですが、何を食べても間違いなし!どちらも店の人がめちゃくちゃ元気で、いつもこっちが元気をもらっているほど。
これからもチームが勝つためにキャッチャーとして自分がやるべきことをしっかりやっていきます。もちろん最終目標はホークスの優勝!工藤監督を胴上げできるよう、選手一丸となってがんばります!
※シティ情報Fukuoka 2017年7月号本誌掲載