好きっちゃ!ぼくらの資さんうどん その6『資さんうどん』一筋34年。出汁にこだわる仕事人
堀切洋子さん
北九州市小倉北区在住
資さん歴34年
すきなメニュー
・丸天うどん
・かけうどん
・鍋焼きうどん
ご縁に導かれてソウルフードの達人へ
堀切さんの朝は、二輪バイクで到津店に行くことから始まる。開店前の出汁絞りなど朝飯前の一働きだ。毎朝通ってくれる常連さん達を送り出してひと段落する8時半頃、「ようやく自分の朝ごはんになるんですよ。その後は、午後3時のあがり時間まで一気に働きます」と、快活に笑う。明るく元気な『資さんうどん』のイメージそのものの笑顔だ。
生まれも育ちも鹿児島の堀切さんは、田舎生活から抜け出したくて、伯母さんから誘われるまま北九州に来た。伯母さんたち家族と暮らし始めて2年が過ぎたころ、『資さんうどん』で働いていた伯母さんから誘われて、堀切さんも到津店で働くことに。『資さんうどん』の店舗が少しずつ増えていた34年前の話だ。まだ珍しかった24時間営業の3つに分かれた当番シフトのうち、午後から夜にかけての中番を担当していた伯母さんが、早朝から午後にかけての朝晩の仕事を堀切さんに紹介したのだ。「少しきついアルバイトをしていたので、伯母さんに誘われるまま到津店に入社したのが昭和61年。それからずっとここで働き、あっという間にこの歳になりました」と微笑む。
「働き続けられたのは居心地がよかったからでしょうね。仕事が好きでも、やっぱり人間関係がうまくいかなかったら長続きしませんもんね。入社当時はまだ社員も少なくて慰安旅行があったり、家族ぐるみの付き合いでした。昭和の時代の話ですね」と懐かしむ。
『資さんうどん』は何より「出汁が命!」
堀切さんが好きなのは、かけうどんと丸天うどん。「あまり具材を入れないシンプルな味が好きなんです。純粋に出汁そのものを味わいたいから、いつもかけうどんか、フワッとダシが染み込んだ丸天うどんをついつい食べちゃうんです。寒い時期は鍋焼きうどんがいいですね。同じ出汁でも煮込むから具材の味がじんわり滲み出て、違う出汁をとってるようないい塩梅になって美味しんですよ」と笑顔の目尻がますます下がる。
曜日によって担当が変わるが、厨房にいることが多い堀切さん。山菜ジャンボいなりもぼた餅も何でも作るが、「やっぱり資さんうどんは出汁が命」と堀切さんは言い切る。鯖や昆布、椎茸等たっぷりじっくり煮込み、ギューッと絞って手間暇かけて出汁をとる。入社当時からの心がけで、今も素材の味を心を込めて丁寧に引き出すことに徹している。「各店舗でも基本は同じですよ。心込めて作っているから美味しんですよ。だから、お客さんにはやっぱり出来立てを召し上がってもらいたいですね」。
30年経て到津店の界隈は路面電車もなくなり、風景も変わった。もはや地元のランドマークとして佇む到津店について「ここが無くなると困る、とおっしゃる常連さんもいらっしゃいますね」と話す堀切さんは、まちがいなく地元の食文化を支えてきた一人だ。近年は定番の他に季節メニューもどんどん増えた。「覚えるのが大変だけど、なんとかがんばりますよ!」と笑って堀切さんはエプロンを締め直した。
株式会社資さん
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資さんが目指すこと
北九州を中心に、1976年創業の人気うどん店「資さんうどん」を展開している株式会社資さん。私たちは資さんの伝統をさらに進化させ、常に本物の美味しさへの挑戦を続けます。「この街に資さんがあってよかった!」と、すべての地域の方々に思っていただけるように、皆さまに元気とぬくもりをお届けします。
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