【ローカル企業とSDGs】人気ラーメン店『博多三氣(はかたさんき)』の会社が取り組む持続可能性『有限会社 アメニティ21HD』
「元祖替玉10円」を掲げ、リーズナブルなとんこつラーメンが老若男女に愛される『博多三氣(はかたさんき)』。
現在は福岡県内に12店舗を展開。県内の農業への貢献を目指し、福岡県が開発したラーメン専用品種の小麦「ラー麦」をはじめ県産の素材を中心に使い、地産地消と農産物の県外への進出を推進している。
そんな『博多三氣』を筆頭に、2017年に設立された自家製麺工場『博多製麺処(はかたせいめんしょ)』や、エコイノベーション事業部などを擁し、多角経営で成長を続ける『有限会社 アメニティ21HD』。
節水ノズルの採用や排水の水質改善など、かねてよりCSRとして環境保全に努めている企業が新たに取り組む、SDGsに関わる事業を伺った。
ラーメン屋がコインランドリー運営!?
「グループ内のラーメン事業部である『博多三氣』はコインランドリー事業に参入しています。コロナ禍において飲食以外の事業の柱となりうる、非接触・非対人でサービスを提供できる事業を模索していたことが始まり。世の中にさまざまなコインランドリーがある中で弊社のコインランドリーは特徴的。九州で唯一の技術を用いています」。
『博多三氣』は2021年9月、九州初上陸のIoT対応スマートランドリー『コインランドリー wash+』を福岡県糟屋郡志免町に新規開店した。
「『コインランドリー wash+』は、洗剤を一切使わない、水だけで汚れをキレイに落とす画期的なランドリーです。スーパーアルカリイオン水を用いて従来の洗剤を利用しないため、アレルギーが気になる方、汚れ落ちやニオイ残りが気になる方にもおすすめです。平均的なコインランドリーよりも時間もかからないし、洗濯乾燥機を導入しているので、洗濯物の入れ替えは不用。ワンストップで済むのが特徴です」。
他にもIoT対応ということで、スマホアプリと連動することで、空き状況の確認や洗濯機の中を見えなくするブラインドのオンオフも自在。ドアロックや終了通知など、先進的なコインランドリーとなっている。
「一番重要なのは、環境への影響です。水だけで洗うので排水の水質が良く、洗剤を使わないことで従来よりすすぎの回数も少なく、水を節約することができる。排水の汚染が農業に及ぼす影響や、水不足が問題視されている福岡県での節水の重要性を考えると、取り組む価値のある事業です」。
ラーメン屋がコインランドリー運営と聞くと突飛なようだが、県内農業を応援し地産地消を推進する『博多三氣』ならではのサスティナブルな取り組みだ。
旬感(しゅんかん)冷凍生食パンでフードロス削減
新規開店した『コインランドリー wash+』志免店横には、同グループ内の『博多製麺処』が運営する『旬感(しゅんかん)冷凍生食パン専門店 パンデマンド志免店』がある。
福岡県産ラー麦に特化した自家製麺を提供している『博多製麺処』が新たに取り組むのはなんとパン事業。「『パンデマンド』の最大の特徴は、冷凍生食パン専門店であることです。焼きたてを急速冷凍するので、できたての美味しさをいつでも楽しめるのが特徴。また、ベーカリー業界の問題として食品ロスが挙げられます。冷凍生食パンは基本的に食品ロスがありません。もう一つの問題である働く環境についても、計画生産が可能なため肉体的な負担も少なく効率的です」。
多角化を進める『有限会社 アメニティ21HD』。そこには環境資源、働く環境、フードロスなどを意識した、SDGsに関わる様々な取り組みがあった。
「事業の根底にあるのは、私たちが作ったものを、SDGsへの取組を行うことでさらに自信を持って販売したい、ということ。これが世の中に広まれば嬉しいと考えています。また、水道代が嵩む、排水作業が苦痛であるなど、ラーメン屋ならではの悩みも多い。そのように同じ事業を行っている方たちの悩みを、SDGsへの取り組みを通して最前線で解決したいです。今後も、ラーメンスープの残りを燃料や肥料として再利用するなど、会社と地球にできることを常に模索し積極的に取り組んでいきたい」。
[住所]福岡県大野城市御笠川3-13-1
[HP]有限会社アメニティ21 (amenity21hd.biz)
[住所]福岡県糟屋郡志免町志免東2-8-10
[営業時間]24時間営業
[定休日]年中無休
[HP]コインランドリー wash+ (wash-plus.co.jp)
[住所]福岡県粕屋郡志免町志免東2-8-10
[電話番号]092-719-0023
[営業時間]10:00〜19:00
[定休日]不定
[駐車場]あり
[HP]冷凍パン本当に美味しいの?10人中9人がリピートの店 (pan-demand.jp)